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2012年11月26日 (月)

マンデー診療室

評論家はジロジロ見る「眼力」を持っているものらしい。

月曜の整形科診療室前は人集り。ジロジロと患者さんを見たみた。ケガをしている人たちだからへらへらニコニコなハッピー・ピープルはいない。だからといって暗く不幸な顔もしていない。運悪くケガした不幸な人にとって不幸はガマンならないのだ。だから、あたいのケガなんかたいしたことはないのよ、ちょうど、自分を見つめる機会にもなったし、いい休暇になれたし、そのうちピンピンして、彼とガンガンやちゃうわ、てな派手ハデギャルはスマートホーンをいじっている。その指の動かせ方が卑猥ねアナタ。
宮本武蔵は見るということについてこう述べている。
常の目は見ようとするが、見ようとしない心にも目はあるのだ。つまり心眼があるのである。
おいらはこの心眼で医者と対峙したのだ。注射針を見ると目眩がするからである。
取材相手に覚せい剤常用者がいた。
彼はキングシャブofシャブ中というほどの常用者で、水溶覚せい剤をポンプ(注射器)に吸い込み、浮き上げた血管にポンと針を入れる。ポンプに血液を少し入れ込む。血液がバラけるとそのシャブは質が悪いので、打ち込まず、廃棄。どろっとポンプに流れ落ちると笑顔と共に液体を血管に押し戻し、陶酔を待つのである。
彼はシャブがないとき無意識に針を刺すのだそうだ。彼ぐらいの中毒者になると覚醒させるシャブが逆に打たないと眠リにつけないのだそうだ。
もちろん刑務所にも何度も出入りしている。刑期中はシャブを打つ日を楽しみに過ごすのだそうだ。
話がそれた。
肩注射を終えたドクターはおいらの肩を左右前後上下に動かし、痛いと声を上げたところで止めては厳かにのたまう。
「注射はかなり効いてますね。朝起きた時は痛い。じゃあ、すぐに動かさず、肩を少しずつ動かし温めてから使うように」(ヘイ、わかりやした、で、いつ完治するんでやんしょ)
「切れたもんは、もう元通りになりません。まあ、その肩はクラッシックカーですな。パーツ部品もないので、メンテをしながら大事に乗ってあげる、そういう事ですな」「クラッシックカーとはうまいこといいますね先生」ドクターは心眼を持っていないし、おいらの心声も聞こえないから、ここだけは声に出したのである。
「先発ピッチャーが投球数きめられてるでしょう。それ以上投げると肩寿命を早く終えることになるからです」(て、ことは、おいらの肩は寿命が尽きた、そいつねえや、ほらこうして、いてて、ダメだこりゃ。てことは旦那、ボクシングやテニスにゴルフに正常位もダメってことでげしょうか)
「明日はリハビリですね。担当者とよく相談してください。次の注射は来月10日にしましょう。むちゃするとまた痛めますよ。何度も断裂症をする人もいるんですよ」(わちゃ!ノウモア激痛!)「先生わかりやした。おいら、クラッシックカーではなく、ポンコツですわ」
おいらはポンコツ、トンコツ、ゲンコツとコツ繋がりを心声で発しながらポンコツ おいらも日がな一日、ぽん、こつん。明日も、朝からぽん、こつん。

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